佐野屋よろず帳

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家庭で作る手前みその作り方

   

当店で季節限定商品として販売中の味噌作りセットの作り方です。基本は同じなので、他の商品でも応用できると思います。

味噌作りの手順は?
1.前日より水に浸しておいた大豆を軟らかく煮る
2.煮えた大豆に煮汁を加えながらよく潰して冷ます
3.つぶした大豆と塩きり麹をよく混ぜあわせる
4.漬物タルに仕込んで出来上がり

準備して頂くものは?

・漬物タル(仕上がり6Kgの場合で8~10号)
大豆を洗ったり、味噌を保存する為

・圧力鍋、保温ポット・ヤカン
豆を煮るために必要なもの

・ゴムべら・浅ざる
豆を鍋に入れたり、つぶした豆を掻き寄せるもの

・大豆つぶし用の作業シート
豆を潰す時や麹を混ぜる時に必要なもの(マッシュポテター・ミンチ器・もちっこ等でも代用可能です)

仕込みの前日に行う作業
大豆を洗う
仕込みタルに大豆を入れて、お米を研ぐ要領でできるだけ手早くきれいに洗ってください。
水を取り替えながら2~3度かき回して洗い、あとは水がきれいに澄むまで取り替えます
ポイント 皮がむけないように手早く洗うこと

大豆を一晩水にひたす
洗い終わったら、必ず大豆の量の3倍以上の水を入れて、最低でも10~12時間以上浸して下さい

仕込み日に行う作業
大豆をやわらかく煮る
◎普通の鍋で煮る場合
大豆が浸るまで水を入れて蓋をし、強火で沸騰させます。沸騰したら蓋を取り、やや中火にして8~10分ほど煮ます。 泡(アク)が沢山出てきましたらザルを使い煮汁を全部捨てます。この後湯沸かし器のシャワーをかけて残っているアクをさらに洗い流しましょう。もう一度鍋に移し換え、大豆が浸るまで水を入れて必ず落とし蓋をして中火でじっくりやわらかくなるまで煮込みます。時折水を加えて焦げ付かないように湯の量をひたひたに保ちましょう。
ポイント 必ず落とし蓋をする。煮上がる時間が大幅に短縮できます。煮汁は後で使用しますので捨てないようにして下さい

◎圧力鍋で煮る場合
アク取りまでは上記、普通鍋の場合のレシピを参照して下さい。アクを取った大豆の水を切り圧力鍋に移し、豆の量に関係なく鍋に入れる水はコップ1杯~1杯半(180cc~280cc)だけでOK。大目の水を入れると煮汁が圧力弁から噴出し危険ですし、上手に煮上がりません。火をつけて沸騰したら程よい圧力状態の火加減にして規定時間煮たら火を止め、余熱放置して出来上がりです。大豆の場合、圧力は使用する鍋の規定値の最大で行ってください。煮上がり時間は各メーカーごとで鍋の圧力が異なります。
焦げ付かないように圧力鍋の説明書に従ってお決め下さい
ポイント やわらかさの目安は親指と小指で一粒はさみ、軽~るくつぶれるやわらかさです

煮上がった豆を潰す
厚手のビニールシート( 足ふみ )・ マッシュポテター・餅っ子(つぶし専用羽根付き)・ミンチ器・すり鉢
餅っ子やミンチ器はとても簡単につぶせますが、無い場合は厚手のビニールシートに包み、足踏みでつぶす簡単な方法をお勧めします。(ビニールシートは別売り原価525円で販売しています)
(★普通鍋で煮た場合の煮汁はザルで分けて別にして置きます)
絵のように煮上がった豆を熱いうちにシートの中央に移し、3隅を少し折りたたみ、外から内側への要領で踏みつけて粒がなくなるまで良くつぶします。ある程度つぶれたら煮汁を入れます。(煮汁が足りない場合は必ず沸騰させたお湯を使用します)
圧力鍋で煮た場合も煮汁が有りませんので沸騰させたお湯【種水】を1セット6kg分でカップ6~7杯を一回で全部入れず徐々に追加してさらに踏みつけて種水となじむようにつぶします。(★一度に1セット6㎏煮ることができず半分に分けて煮た場合は煮汁も半分ずつにします)、良くつぶれたらタルに移し冷ましますが、タルは雑菌除去のため良く洗い特に水気は(真水は腐れの原因になります)綺麗にふき取って置いて下さい。
(沸騰したお湯をタルの内部にかけても効果的です)
ポイント 煮汁(種水)は忘れずに計量して必ず入れる(これで味噌の硬さが決まります)

つぶした大豆と塩きり糀を混ぜる
つぶした大豆が人肌まで冷めたら、ビニールシート又は大き目のステンレスボール等に移し替えて、添付材料の塩切り糀を上から全部振りかけて、むら無く糀と大豆が均一に混ざるまで良くかき混ぜ練り込みます。混ぜたものをみそ種と言います。
ポイント 糀とみそ種は均一化させるため、2度に分けずに一度にすべて混ぜ合わせて下さい。

タルにみそ種を仕込む
仕込むタルは前記の時、大豆を入れて冷やして置いたタルであれば、つぶした大豆の残りが少々付着していてもそのまま洗わずに使用してもかまいません。
タルに仕込む時、空気に触れて酸化しないように、みそ種をテニスボールほどに丸めてタルの周りから中ほどへの順に投げ付けるか、押し込むようにして、空気を追い出すように全量入れて下さい。
全量入れたらゴムベラなどで表面を平らにならし、その上に少量の塩を全体にむら無く振りかけます。タルのふちに着いたみそ種は綺麗な布巾などでふき取り、空気を追い出すようにラップを表面全体に張り、密閉して仕込み終了です。

保存方法と保存期間
出来上がったみそ種の上に重石はのせなくても大丈夫ですが、のせる場合は味噌量の約20%(1K~1.5K)程度のものを必ず中蓋をした上にのせます。(ビニール袋などに砂を入れてみそ種に密着するよう、なじませながらのせて置くとカビも発生しにくくなり、とても便利です)
保管する時は虫の混入や、特に屋外保存の場合は雨を避けるために表蓋をしてさらにビニール風呂敷などでタルに覆いをして紐で縛って保管しましょう。
★この手前味噌の食べ頃は無添加で自然熟成ですので2月に仕込んでも3月に仕込んでも一緒。一夏を通して始めて味噌になりますから完熟時期のお正月頃になります。それ以前でも味噌らしくはなりますが、熟成期間はしっかり取った方がより美味しく頂けます。
★保存はスチール物置等、夏季40℃以上になる場所や直射日光の当たる場所は避けて下さい。それ以外ならどこでも結構です。必ず常温で保管して下さい。
(★冷蔵庫保管は熟成が進みませんので避けて下さい)
★一般的には熟成途中で発酵を均一にする為1~2度ひっくり返す作業「天地返し」をしますが、このお味噌は使用する糀の量が市販の味噌と比べ、はるかに多い為、上から下まで十分発酵熟成しますので必要ありません。
天地返しを不必要にしますとかえってカビが発生し易くなったり、色が黒ずんだりしますので避けた方が良いでしょう。

食べれるようになったら
お正月になったらもう美味しく頂けます。もう一仕事しましょう。
蓋を取り、表面のラップを剥がしてカビが発生していても、していなくても表面には塩が振りかけてありますので、薄手の金ヘラなどで表面のみを薄くそぎ取るようにして取り除きます。次にしゃもじ(できれば2本使うと便利です)を使ってタル全体をかきまわし、ねっとりするまで良く練り合わせて出来上がり。
(この作業はお父さんにも手伝ってもらいましょう)
これでもう美味しくお召し上がり頂けます。
★市販の味噌は発酵防止剤が含まれていますが、このお味噌は無添加ですので発酵を続けます。出来上がってからのお味噌は、スペースさえあれば冷蔵庫に保管すると発酵が抑えられ、味も色も変わらず長期間美味しく頂けます。

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